映画×音の埋める世界

 

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海街diary是枝裕和(2015)

 

是枝監督の作品に溢れる音たちが大好き

聞こえなくてもそこにある音

 

映画について考えるとまず浮かんでくるのは音。

 

音というのは不思議なもので、普段周りに常に溢れているのにその世界をあまり集中してみることは少ない。音楽みたいにひとつの作品として聞くことはたくさんあるのに日常に溢れる足音とか風の音とかカーテンが揺れる微かな囁きとか人の声が雪だるまみたいに大きくなって広がっていく人混みの中とか。台所から聞こえる鍋のカタカタ。車のエンジン。子供達の笑い声。夜の静けさに宿る沈黙の大きさとか。

 

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世界観の違いとはなにか『読書について』小林秀雄

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いましばらく考えていた「世界観の違い」の類について書き連ねているのですが、読んでの通りなんだかリズムが敬語なのです。いままではこんな文章書いたことも書こうとも思ったことないのですが、いま書いているエッセイ、気づいたらこんな感じになりました。

 

小林秀雄の『読書について』を読んでいるのですが、その中に「書くことと喋ること」という章があります。喋ること、書くこと、グーテンベルクの大発明以来それぞれの担う役割が大きく変化し、そのもの自体の在り方が変わりました。

 

今日の様な大散文時代は、印刷術の進歩と話しては考えられない、と言う事は、ただ表面的な事ではなく、書く人も、印刷という言語伝達上の技術の変革とともに歩調を合わせて書かざるを得なくなったという意味です。

 

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初zine『somewhere』

 

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一年のまとめなんかじゃ振り返れないほどにここ一年半くらい、自分にとっては激動でした。そしてその激動の中に包括されるようにして大きな停滞とか迷いというものがあってそれらは積もりに積もっていまの自分になりつつあるという感覚です。

 

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