雨が降るとき

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まず、朝焼けがとても綺麗。

朝6 時半に玄関を開けて、ふたつめのドアの先に日の出の方向が見えるのだけど、空が真っ赤に染まっている。ピンク。紫とグレーが混ざっている。太陽自身は見えない。街への橋を渡るときに左手に広がっている海はいつもよりとても明るくて、そして暗い。真っ黒に見えるんだけど、分厚い雲のすきまから漏れ出した太陽の光が左前方に見えるビルに反射して、それが水面に映る。そうするとそこだけが照らされて、それ以外の周りの空間はますます暗闇に沈んでいく。

 

外を歩くと空気に独特の匂いがある。

いつもよりも少し重めの空気。厚みがあるとでも言うのか。朝がそこまで寒くない。よどみはないものの秋晴れの朝のシャキッと感がない。

 

空は曇っていたり、曇っていなかったり。

雲があっても、その後ろに佇む太陽の存在を感じることができる。

それはまだ朝だから。

 

夕方になると太陽を追いかけるようにして、深い紫色の、ほとんど黒に近いような雲が隈なく空間を塗りたくり始める。日の入りはあっという間で、気づけば空は夜の暗さではなくて、雲に覆われて真っ黒になる。

 

夜は、星の見える黒い夜空ではなく、何かがそこにあると言うのがわかる暗さだ。プラネタリウムとか迫った空間のようにスケールがあるんだけど、でも何かが空間を止めている。それが見えなくてもわかる。その感覚を味わう。ドームの下に立っているかのような感覚を吹き荒らして、屋外に立ちながらその圧迫感を味わい複雑な心を持つ。

 

布団に入ると、風が一気に強くなったのがわかる。吹き付けてくる。窓のあらゆるすきまから何かが入ってくる。表面に叩きつけてくる、粒。電気を消した部屋で天井を見上げながら上にいま降り注がれている涙が、そのまま屋根を貫通して自分の直接降ってくるような。

 

ほら、雨だよ。

 

mugiho