有益なことを書かねばとういう恐怖と闘う夜

 

ためになる物語。

役に立つと思われる情報。

公開を意識したレビューやレポート。

誰かの何かに向けた意識。

 

わたしがネットで自分の書いたものを公開し始めたのは自分の中に抑えきれないものがはみ出してきてそこらじゅうに散らばっていたから。ただそれだけの理由で書き溜めていたものをこの膨大な言葉の海の中に放り込んでみたわけなのだが。気づけばわたしはいかにして人から読まれるか、という強い自意識を携えたものをどうしたら書けるかということを考えるようになっていた。

 

それは決して悪いことではない。理解しやすい文章や人に共感してもらったり助かったなと思える情報を提供できることはいいことだ。でも自分にとって書くことはもっと違う意味を持っている。

 

普段わたしは文章をノートやレシートの裏、紙の端切れ、図書館の貸し出し期限の書かれた紙、カフェでもらう紙ナプキンの裏に書いている。パソコンのワードに狂ったように意味のわからないことを書き連ねるときもある。急にフィクションのようなものを書きたくなって短編もどきのものを書いたりもする。本やネット上で見つけた長い文章を印刷した束の隙間にいろいろ書く。

 

そんな遠い場所にわたしの書いたものの多くは眠っている。

そしてここに書くものはそれらの延長線上にあってほしいと強く思う。

 

なぜならそれらはわたしがわたしとして書く意味のすべてであり、そしてわたしの文章を読んでなにかを感じたり思ったりする人たちへ捧げる愛であるから。

 

空間にこだましている人間たちの騒つきは茶色のふわふわした感触の紙ナプキンに記され、日が暮れた海辺で買い物帰りの長いレシートの裏に揺られたように斜めになった文字が時間の狭間について語っている。

 

その感覚たちを少しだけでもこうして見える場所に連れてきたい。

というのは美しさと興奮と踊りすぎた心の溢れかえったエネルギーをどこかにぶつけないと眠れないから。

 

ツイッターでは書けない。

日常を綴る日記でもなければ有益な情報でもない。

留学記でもないし勉強やノウハウもない。

「わたし」という人間の好き嫌いと感覚だけ。

 

それでもよければぜひ。

 

mugiho

 

 

P.S ここ最近の夜~深夜のプレイリスト

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