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はじまり

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十代に別れを告げ、とうとう踏み入れてしまった二十歳という世界。

この瞬間を迎えるまでは、この変化を必要以上に恐れていた。

十代という時間が終わってしまうという焦燥感と寂しさでいっぱいだった。

 

でも、この変化は終わりではなく新しい章の始まりだということ。

これからをどう生きていくか、この時間に何をして、誰と会い、

どこへ行くかは全て自分で選択することができるということ。

それは「自由」であり、未来である。

 

言葉の中に隠れているだけでなく。

もっと地に足をつけて、自分の目で世界を見ていくこと。

そこから生まれた物語や心のスナップショットを記憶して、

自分の感じた世界を「言葉」というものに落とし込めていけるように。

 

今までとは違う見方、違う気持ちで世界と向き合っていきたいという切実な願い。

それはただ想像の中で願うだけのものではなくて、肌に突き刺さる冷たさが

全身に響き渡るくらいにリアルで辛くて苦しくて、でも力になる物語。

 

いつしかそんなものが書きたいと思うようになった。

それと同時に今の自分の力量の限度みたいなものが見えてしまった気がした。

それは残酷な現実。ただ幸運なことにこれで簡単に諦められないほど書くことが

好きだということ。嫌いなのに好きってこんな感じ?きっと自分の周りから全てを

剥ぎ取られても書き続けたいと願うだろう。書いていないと落ち着かない。

眺めて、感じてそれを言葉にしたい。一生、未熟でまどろっこしくて、長い文章、

語彙力の乏しい何かを書き続けることになっても。それでも書き続けたい。

昨日より一字でも前へ進めるのなら。書くことで成長し続けたい。

 

活字に囲まれて、その大海原の中に

沈みこんでいく感覚、読むのが大好きだということ。

音楽の世界に身を委ねる。たくさんの音が重なって、身体中に響くリズム。

空からのしずくを思い切り吸い込んだ柔らかい大地を歩く。

溢れる情報の海を泳ぐ時のドキドキ。料理をするとき、包丁がすっと入って、

ひとつの物質として存在していた素材が次々に切れていく時の真っ直ぐさ。

 

たくさんの音、匂い、空気、色、無限の感覚に溶かされていく。

そこから自分の中に取り込まれ、感情や思考となったその掴めない何かが

次に言葉となって目の前に姿を表すとき。そのプロセスを楽しみながら。

たくさんの「いま」を生きながら。

 

はじまり。

 

 

muuu