よくある年末のまとめみたいなものは書きたくないと思っている自分の存在を認識して「ああ人間は皆、特別でいたいんだ」と思う。
人と違うことにはリスクはあるけれど、同時にその他大勢の波に飲み込まれることから逃れることができる。その人にとっての幸せや心地良さというものはそれぞれだと思っているけど人間、みんな少なからず自分はどこか違う、なんらかの形で特別でいたいと思っているんだよね。そう思っている自覚がなくてもどこかでうすーく、あるいは瞬間的にそんなことを思っている。誰かの一番でありたいとか。どこかで何かに関して少し突出していたい。
そんな欲求とは裏腹にわたしたちは人と違うことを恐れる。コミュニティや社会から疎外されることは生存の危機に繋がるという歴史を歩んできたわたしたちにとって、人と違うことは避けるべき道だった。人と共にあることは生き延びる術であり、その感覚はわたしたちの遺伝子に書き残されていた。